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June 11, 2007

怒濤のテストマッチシリーズ(2)
梅本洋一

オーストラリアA対ジャパン 71-10、オールブラックス対フランス 61-10  2ゲームとも一方的なゲーム。厳しく言えばこういうゲームを「テストマッチ」とは呼ばない。かつてからこんなテストマッチを繰り返していたジャパンはともあれ、ベルナール・ラポルトにとっては、どんな理由があろうと「屈辱的な大敗」だ。  まずジャパンから。ずっとスタンドオフ問題を書いてきたが、相手がかなり強くなると、別の問題がク...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:30 AM

May 28, 2007

『イビチャ・オシムのサッカー世界を読み解く』西部謙司
渡辺進也

 先日、フクダ電子アリーナにジェフの試合を見に行った。現在下から三番目の順位をさまようチームにはかつてあったような躍動感もなく、度々中盤でパスミスをし、簡単に点を取られる。バイタルエリアまでボールを運べないし、シュートは打っても枠へと飛ばない。もうどこから手をつけたらいいかわからないくらい最悪の状態。すごく寂しい気持ちでスタジアムを後にしたのだが、帰り道に思ったのは確実にひとつのサイクルが終わった...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:08 PM

May 7, 2007

『越境の時──1960年代と在日』鈴木道彦
梅本洋一

 今から20年以上も前、ぼくは一冊の書物を買った。『異郷の季節』(みすず書房)である。著者は鈴木道彦。収められた10篇余りのエッセーのそれぞれが素晴らしかった。パリ滞在というぼく自身との共通項はもちろんあったのだが、それ以上に、鈴木道彦の過不足ない文章と極めて適切な表現に触れ、いつかこんな文章を書きたいものだと憧れを込めて読んだ。  ぼくもこの著者にパリで一度会ったことがある。鈴木道彦自身がそのこ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:24 AM

April 4, 2007

"TOKYO"マグナムが撮った東京@東京都写真美術館
梅本洋一

 マグナム創立60周年を記念して、東京都写真美術館で「マグナムが撮った東京」展が開催されている。第2次大戦後から現在に至るまでのマグナム所属の写真家たちの東京の映像がここに終結している。それぞれの写真家にはそれぞれのエクリチュールがあり、この時代は「写真家」というメティエが誕生してからすでに百年近い年月が経過しているのが感じられる。そして、写真家たちが一様に東京という、常に変化する街に好奇の眼差し...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:30 AM

March 26, 2007

広瀬始親撮影写真「横浜ノスタルジア──昭和30年頃の街角」
梅本洋一

 旧横浜郵便局をリノヴェーションした横浜都市発展記念館で開催されているこの写真展を見ると、本当に困ってしまった。ぼくは、ノスタルジーはよくない、かつてあったものを懐かしむことは保守的な感性だ、と言い続けてきたし、今もそう思っている。だが、この写真展に展示されている写真を見ていると、もうどうしようもない喪失感に襲われて、それをノスタルジーだと言われてしまうと、納得せざるを得ないのだ。本当に困った。 ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:20 AM

March 14, 2007

神奈川県立近代美術館 鎌倉「畠山直哉展」
梅本洋一

 小町通を大股で歩いて近代美術館に着く。この多様に組み合わされた「白い箱」は坂倉準三の真の傑作であり、撤去されずに残ることになったことはとりあえず嬉しい。だが建物のところどころに古さや歪みが目立つ。同じ建築家の東京日仏学院が何度かのリノヴェイションを繰り返しつつ、しっかり今という時を呼吸しているのとは対照的だ。モダニズムは時を経ても生き残るべきものであり、そのためには資金と知恵が必要なのだ。  本...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:25 PM

March 10, 2007

TNプローブ レクチャー・シリーズ「建築と写真の現在」第1回 多木浩二
結城秀勇

 今夏に行われる予定の同題の展覧会へ向けての連続レクチャーの第1回は多木浩二。写真史のはじまりから現代にかけて、写真と建築の出会いについての概論が語られる。それは「建築写真の歴史」とはまた別のものだ。  ダゲレオタイプが発明された年とされる1839年に、ダゲールはルーブル美術館を一枚の写真に写している。それはあえて彼が建築の写真を撮ろうと試みたというよりも、当時の写真の感光時間の長さから、目に入る...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:06 PM

March 5, 2007

W杯スラローム第9戦 クラニスカ・ゴラ
梅本洋一

 オーストリア国境近くのスロヴェニアのスキーリゾート、クラニスカ・ゴラのスラローム。この1戦は佐々木明にとって本当に重要な1戦だ。今シーズンはまったくふるわず、アメリカからヨーロッパに帰り、アデルバディアの7位、アデルボーデンの14位と少し浮上したと思ったら、1本目の30位にも入らなくなり、世界選手権では失敗し、第1シードからも陥落し、「腑抜けな野郎」に成り下がった佐々木明にとって、この1戦でひと...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:55 AM

February 28, 2007

ニッポンのデザイナー展@ShiodomeItaliaクリエイティブセンター
梅本洋一

「AERA」のムック本と協賛して、「ニッポンのデザイナー展」が開催されている。建築家、プロダクトデザイナー、アートディレクター、インテリアデザイナー、デザインカンパニーなどデザインに関わる「ニッポン人」の多種多様な作品が展示されている。先日見た「柳宗理生活のデザイン展」の通り一遍の展示ではなく、それぞれの展示にも適切な解説が加えられ、ひとつひとつの展示物が興味深い。それに、もしレヴェルという言葉が...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:29 PM

February 14, 2007

柳宗理 生活の中のデザイン展(東京近代美術館)
梅本洋一

 家具や食器など生活必需品で気に入ったものを探すのはすごく大変なことだ。椅子ならば、座れれば良い。ナイフなら切れれば良い。それを基準に据えれば、選択は簡単だ。どこにでもそうしたものは置いてある。でも、面倒なのは、椅子もナイフもなかなか壊れないことだ。ひょっとすると、孫子の代までそれらは引き継がれるかも知れない。だから、自分のしょうもない美観を頼りに、いろいろなカタログを見たり、実際にショップを訪問...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:23 AM

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