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November 26, 2004
2004年11月26日
受付時間ギリギリになって、性感エステで酔っぱらったお客さんが入る。トレンチコートにブーツカットの、きれいめの松田優作のような服装をして、やわ らかな短髪に小麦色の肌の彼は、記述するとアンバランスな印象があるけれど、それらがよく似合っていてとても素敵だ。ただひどく酔っている。「酔っぱ らってないとこんなとこ来れないよね。」と、8割方の酔っぱらいのいいわけを、彼もまた同じように繰り返す。酒臭い息は実は結構好きなんだけど、以前 にも書いたが彼らはがっついてくる場合を省いて身もふたもなくいってしまうか、なえなえで一向にいかないかのどちらなことが多く、性感に入ってからの 時間配分が難しい。普通のエステマッサージの間、ドラえもんの声優がかわるという話で盛り上がり、時間はあっという間に過ぎる。はっとして時計を見る と、いつもより5分もおしている。私はあわててナース服を脱ぎ捨て性感体制に入る。話方からおそらくがっつきではないだろうと判断して、さて彼のペニスは今日はそのどっちに転がるのだろう。彼の腰にかけられたバスタオルを引き上げる。残念!後者だ。そこには伊藤ハムのアルトバイエルンより小さくて 柔らかいウインナーが申し訳なさそうに横たわっている。そして持ち主もまた申し訳なさそうに私にいう。「うーん・・・飲み過ぎたかなぁ。ごめんね。」 これまで楽しく話していたはずの彼が、ペニスだけでなく態度まで萎縮させている。やばい。悲惨な悪循環は、早いうちに断ち切らなければならない。私は それにローションをつけてくちゅくちゅと手のひらで転がしていく。ふにゅふにゅして感触がたまらなく気持ちいい。すぐにペニスが手の中でみるみる膨ら んでいく。固さを帯び、ゆっくりと持ち上がり、内側から押し出されるようにして最後に先端がモリッと顔を出した彼のペニスは、なでつけると右側に湾曲しているのがわかる。彼が私を見つめる。M性感でもないのにみょうにうっとりとした彼のまっすぐなまなざしが照れくさい。ふざけて鼻を膨らまし目をむいて、得意の「赤ちゃんまねをした時の関根勤」の顔まねをする。彼がぶっと吹き出して、同時に持ち上がっていたペニスがまた私の手にのしかかる。私は 体を起こして固くなった彼の乳首を口に含む。唾液でぬるぬるにして、唇の端で押さえつつ犬歯で乳首をそっと噛む。手の中の彼のペニスが持ち上がる。私は時計を確認し、そのまま手を動かすスピードを速める。彼も体をくねらせそれに答える。どれくらい続けたか、しかしいくら待っても精液がでてこない。右手が疲れて痺れてくる。手を持ち替える。右に湾曲した彼のペニスを私の左手はうまく包み込むことができない。再び手を持ち替える。痺れた右手では、どうしても強く握ることができない。体力が足りない。時間がない。きっとそれは彼にも伝 わってしまうに違いない。「どうしよう・・時間が・・」すると彼は私の両頬を自分の両手で包み込むと、そのまま顔を彼の目の前ギリギリまで近づけ、こう言った。「顔みたらいける。顔よく見せて。」呼吸を感じるほどの距離で、彼が潤んだ目で私を見る。そのまっすぐな視線を正視できずに、私はゆっくりと目をつむる。わずかな沈黙。そっと目を開けると、私の両頬をつかんだまま、眉間にしわを寄せ、じっと私の顔を見つめ続ける彼が見える。初めてのセックスの時のちっちゃな女の子みたいな、相手に自分のすべてを支配させるような、強い強いまなざしだと思い、慎重にペニスをいじりながら私は再びまぶたを閉じた。そのまま静かに、彼は射精したようだった。
投稿者 nobodymag : 7:16 AM
November 15, 2004
2004年11月15日
M性感で最初に渡す問診表に、「名前」の欄がある。お客さんはそこに本名ではなく、「わんちゃん」なり「課長」なり、自分の好きな呼び名を記入する。女の子はその問診表をお客さんと確認しながら、そのときのプレイスタイルを決めていく。予約の際あらかじめ指定されたコスチュームとこの「名前」は、お客さんがその時のM性感にどういう雰囲気を期待しているのかの大きな手がかりとなるのだ。今日は、まっ白のボンテージに同じく白い網タイツを指定され、ルームに入る。まず戸口で自分の名前をいい、挨拶をしてから、お客さん近づく。「じゃあ、問診表を見せてもらえますか?」彼から黒いバインダーを受け取り、私は上から順に質問項目を読み上げていく。「女の子にどう呼ばれたいですか。・・・えぇっと・・・・」「名前」欄には、かすれたボールペンで「ドラえもん」と記されてある。驚いて彼を見上げると、丸い顔に黒めがちな大きな瞳で、彼は遠慮がちに私を見つめ返す。背が低くて猫背で太り気味の体型に、大きめの薄い水色のフリースを着込んだ彼は、確かに「ドラえもん」に似ていなくもない。「・・・ドラちゃんですね。」プレイが始まる。うつ伏せになってもらい、背中にベビーパウダーを振りかける。ゆっくりと背中につめを立てる。好きな人ならおおかたここで、吐息がもれ、腰を降り出すものだが、しかし彼にその気配はない。「ほら、ドラちゃん、女の子みたいによがってもいいのよ。恥ずかしいとこ見せてごらん。」「・・・いやぁ、はは・・」彼はさめたように乾いた笑いを返す。「仰向けになって。」私はいすに腰掛け、天井を見上げる彼の顔に自分の右足を押し付ける。するとこれまで押し黙っていた彼が、のび太に泣きつかれたドラえもんのように、つまり水をえた魚のように、その足先にほおずりを始める。「すぅ・・ずずぅ・・」鼻詰まりの彼の大きな呼吸音に、私は足をその鼻先にさらに押し付ける。「ドラちゃん、左足は?嫌いなの?」必死に右足を舐めまわしていた彼は、あわてて顔を横に向けて私の左足を見つけると、また足先から丁寧に舐めあげていく。うぶげほどの髪の毛が、私の足につぶされて額にはりついている。ドラえもんって、髪あったっけ?手持ち無沙汰になり、足を放っておいて彼の両乳首にローションをたらすと、突然彼が手を止める。「あのぉ、乳首はあんまり感じないんです。」そして最後には私の両足を完全に舐め尽くした「ドラちゃん」は、マヨネーズみたいにマイルドな精液をひねり出した。
投稿者 nobodymag : 12:20 PM
November 10, 2004
2004年11月10日
性感エステで新規のお客さんが入る。扉を開けると、奥に耳に6個くらいピアスしたカジュアルな雰囲気の男の人が座っていた。まず入口で挨拶する。彼もかしこまってそれに答える。「では、シャワーにご案内しますので、お洋服を脱いでいただけますか」。上着を脱ぐのを手伝おうと肩に手をかける私に、彼は後ずさりながら遠慮する。「自分で出来ますから・・・・・・」。何とか上着を受け取ると、対面にあるハンガーにかける。振り返る。シャツを脱いで半裸状態の彼が、ズボンに手をかけている。手首から二の腕、胸、背中から腰のところまで、緊密に鮮やかな入れ墨が彫られている。私は思わず言葉を失い棒立ちになる。幸い彼はきづかない。いや、気づいていたかもしれない。気がつかないふりをしてくれていたのかもしれない。ズボンが下ろされ、足首までのきれいな木蓮が現れる。何とか笑顔を取り繕い、そのまま彼をシャワー室へと案内する。入れ墨のお客さんはそれまでも何人かいた。でも和彫りははじめてだ。シャワーを待つ間、これからどうしようかと思い悩んだ。逃げ出したかった。カーテンの奥で体を拭くタオルの擦れる音を聞きながら、お母さんごめんと、本気で思った。ウェットスーツを着込んでいるかのような全身の入れ墨、そこから連想される一般的なイメージが、とにかく怖かった。しかし否応なく彼はシャワー室から出てくる。私はとにかく何事もないかのように、平静を装って彼を迎える。ルームに戻ってマッサージをはじめるが、手が震えていないかどうかばかり気になりなかなか集中できない。布団に横になった彼は、そんな私に話し掛ける。「俺彼女いるけど、こういうとこってまた別だよね」。私は少し安心する。この人は、私に危害を加えにやってきたわけではないかもしれない。「そうですか、どうしてですか?」私は更に彼の気を紛らわそうとまくし立てるように質問する。「失礼かもしれないけど、ここだと、女をオナニーの道具に使ってるみたいで気分良いんだよね」。私は思わず手を止めて彼の顔を見る。彼は目を閉じている。「……なるほど」。なんてまっとうな事を言う人だろう。性感に入っても、彼は乱暴や無理な要求さえしたりはしなかった。ただ彼は両手を自分の頭の下にして、なされるままに勃起する。ベビーパウダーをふりかけ、指先でお腹をなぞると、線になった指の跡から、錦鯉が現れる。感じているのか、彼が大きく息をするたびに、その鯉が奇妙な形で波打つ。胸には2つの大きな菊の花が咲いている。硬くなった雌しべを舐めると、そのたびに小さな吐息が漏れるのが聞こえる。ギリギリで縁取られ、かろうじて何も彫られていない硬いペニスに、たっぷりとローションをつけて、ゆっくりと焦らすようにいじると、彼の吐息が大きくなる。私は時計をチラッと見て右手でペニスを握りしめた。左手で袋を転がすと、それがキュウッとペニスにむかってちぢんでいくのがわかる。そろそろだ。すぐにペニスを両手にもちかえ激しく動かすと、先からとろりと白い粘膜質の精液があふれた。私は手を止め、彼に笑いかけた。「いっぱい出ましたね」。ビクンと小さく痙攣して、はにかむ彼の笑顔が妙に嬉しい。
投稿者 nobodymag : 7:32 AM
November 1, 2004
2004年11月1日
出勤前、予約が凄い事になってるから、出来たら早めに来て欲しいと店長から電話があった。電話越しでも伝わってくるあわただしさに、妙に高揚していつもより早めに家を出た。店につくと、控室でおしゃべりしている女の子たちは一人もいなくて、各ルームの前にスリッパがきれいに並んでいた。従業員のSさんが、洗濯機を回していた。急いで化粧し、ナース服に着替えた。お客さんは既に待っていた。
数時間後、私は足をがくがくさせながらオイルまみれのナース服を洗濯カゴに押し込むまで、機械の様にただ働いた。小腹がすいた状態でお店に行き、結局最後まで何も食べなかった。煙草を吸う暇さえなかったのだ。お店全体が久々の忙しさで、私も後半へとへとになり、たくさん来てくれたお客さんには、いつもより気を使えない部分が多かったように思う。パウダーを撒き散らし、ローションを床にぶちまけ、網タイツはどろどろのまま使いまわした。内心ドキドキしながら、全部笑って誤魔化したり気がついてないふりをしたりした。最後のお客さんが帰ると、そのままふらふらとシャワー室に向かい、汗と化粧を洗い流した。受付に行くと、店長が数十枚の万札を握りしめてパソコンに向かっていた。声をかけると、彼はやけに笑顔で私にその手を振った。「はーい。お疲れ。今日はどうもありがとうね。」「いやいや、店長もお疲れ様でした。」私は店を出て、いつものコンビニでビールを買って家に帰った。ビールを飲みながら、今日のことを振り返ると、しかしついたお客さんのうちの、誰の顔も思い出せないのがおかしかった。指名で何度か顔を合わせているお客さんもいた気がするけど、蘇ってくるのはお客さんの肉体の一部分や断片的な1シーンばかりで、それが誰とのいつのものなのかよくわからない。心地いい疲労感だけが体に残っている。一日でついたお客さんの数は過去最高の六人。ただその六人が私の手の中で順々に射精して帰っていった。
投稿者 nobodymag : 9:07 PM