February 27, 2004
4回にわたって行われる連続レクチャーの第1回目は伊東豊雄を迎えて。 始めにふたりのモデレーターによって、テクトニックな面からとアクティヴィティの面、ふたつの側面からのアプローチが提示される。特にテクトニックな面においては、セシル・バルモンドとのコラボレーションによるサーペンタイン・ギャラリーのパビリオンなどを思い浮かべると、「オルタナティブ」「自由をひらく」といった言葉の具体的な実現例として、この...
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February 23, 2004
不在によって集団が作られていく。街のそこら中に人があふれているにもかかわらず、不在は常につきまとう。バンド「ラッキー・ストライカーズ」の結成も、ドラマーの不在によって突然放り込まれた、オダギリジョーの騒々しさによって始まる。誰かがいなくなるたびに、彼らは集められ演奏が始まる。彼らのためにステージは用意されている。酒場というステージで、いくつもの儀式が行われる。そこでは、集まる人々の数が減っていく、...
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February 19, 2004
ジーコ・ジャパンの長いドイツへの道の開始。盛り上がらないのはいつも通り。埼玉スタジアムにも空席が見られる。周知の通り、小笠原の「なんとなく」上げたクロスがディフェンダーに当たり、それが俊輔に当たり、ペナルティ・エリア内で偶然ポツンとひとりでいた久保がシュートをダフり、それが幸いしてゴール・マウスにボールが転がっていった。92分の出来事。1-0。勝ち点3。予選は戦い方がどうあれ、勝てばいいのだ、と思...
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February 12, 2004
この映画の主要な登場人物は3人である。ジャン=マリー・ストローブとダニエル・ユイレ、そして『シチリア!』に等価な視線が注がれているからだ。 この映画は、ストローブ=ユイレについてのドキュメンタリーであり、彼らと同じ時間と空間をともにすることで得られた貴重な映像資料と言ってもいいかもしれない。研究者にとってもおいしい映画かもしれない。 ストロ-ブ=ユイレの姿をペドロ・コスタの撮ったこのドキュメンタリ...
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February 8, 2004
事件が起こったとき、それを事後的に語ることができるのは、そこにいなかった人々である。そこにいた人々は、そこにいたからこそ生き残ることができなかったのだから。学校の中に入らないで済んだ者、そしてそこから逃げだせた者たちによって、それらは語られる。『エレファント』で死んでいった者たちは、事件を語ることはできない。幾人かの生徒たちの名前が画面に登場する。同じ時間を過ごした彼らの行動を、個々の時間に分け隔...
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February 6, 2004
テアトル新宿で現在レイトショー中の『のんきな姉さん』。不勉強で監督・脚本の七里圭氏について前知識がなかったのだが、撮影がたむらまさきさんと聞いて見に行く。七里圭監督は1967年生まれで『のんきな姉さん』が長編劇場映画監督デビュー作。篠崎誠監督『犬と歩けば』(03,4月公開予定)では脚本を担当しているのだそうだ。 オフィスで残業中の安寿子のもとに、弟の寿司夫が書いた1冊の本『のんきな姉さん』が届...
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February 1, 2004
夏の田舎(どうやら茨城県らしい)で、日本ではあり得ないようなロメール的ヴァカンスをつくり出すには、35分は短すぎたのかもしれない。あるいは、少女の成長を記録するには35分は短すぎただろう。しかし、すべてのショットが何かの「象徴」でしかない1st Cutのフィクション作品のなか『海を探す』の忠実さはとても際立っている。では何に忠実なのか。ある男と少女がスクーターに乗るさまに、少女が自転車に乗るさまに...
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