September 30, 2004
もちろん映画は映画であって、いかにそれが現実を多く呼吸していようとも、映画と現実を等号で結ぶことはできない。 『誰も知らない』を見た素朴きわまりない感想から書き始めよう。とりあえずこのフィルムが、撮影から15年前に起きた「西巣鴨子供置き去り事件」から想を得ていることは置いておこう。父親の異なる4人の子どもたちを残して恋人の許に去った母。13歳の長男が下の子どもたちの面倒を見る。子どもは「柔らかい肌...
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September 18, 2004
東京オリンピックが間近に迫った60年代初頭、若い男女が憧れたのは広い「アメリカ」だった。ジャズを生み、ブルースを生んだアメリカ。コカ・コーラを生んだアメリカ。そして何より、エルビスやシナトラを生んだアメリカ。『日本脱出』の竜夫もジャズのヴォーカリストになるためアメリカで修練を積みたいと思っている。新幹線など狭い日本には過ぎた贅沢だと言ったかどうか知らないが、竜夫は目下開催されようとする東京オリンピ...
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September 15, 2004
老獪なブリュクネルに対するマルコ・ファンバステンの新生オランダ。チェコは、ネドヴェドをはじめ怪我人が多くベストメンバーからはほど遠い。だが、W杯予選の中ではそれでももっとも注目されるカードになっていることはまちがいない。ユーロでも、このカードはあった。多くの批評家が、ユーロでもっとも面白かったゲームと言っているが、私は、このコラムでも書いたとおり、アドフォカートのオランダの適応力のなさに驚き、凡庸...
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セリエAの04−05シーズンが開幕したのだが、例年になく今年のセリエは瞠目に値するものになるだろう。凡そのクラブが新戦力を補強し、指揮を執るコーチ陣が刷新されたからである。そのなかでも、中田英寿が移籍したフィオレンティーナは伏兵ながら上位を狙えるような補強を成功させた。ミッコリ、ポルティージョ、マレスカ、ヨルゲンセン、オボド、ギグー、そして中田を加えた新生ヴィオラは、セリエにおいて台風の目になるに...
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優れてツーリズム的な建築である。 ヒメジャラの木の脇を抜けて、石張りのブリッジを渡る。石の張り方、ガラス手すりが繊細で良い。低く抑えられ、ガラスの繊細な表情を持つエントランスが気持ちを昂揚させる。エントランスの水切りや傘立てのディテールもなかなかに見応えはある。型ガラスパネルでできた巨大な光壁スクリーンもアプローチの空間をそれなりに印象づけている。周りの山山はとても表情が豊かで、季節ごとで艶やかな...
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September 12, 2004
When I looked out my windowWhat do you think I see強い光と肌の露出によって『レイクサイド マーダーケース』は始まる。フラッシュの光にも瞬きすることなく曝されたままのモデルの眼球。光は剥き出しの網膜に灼き付いただろうか。反応からは何ともうかがい知れない。まるで光が確かにフィルムを通過したにもかかわらず、そこには何の痕跡も残らなかったかのように。その場...
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極めて倫理的な映画だ。たくさんのサーファーたちがインタビューに応じていて、彼らはみなバストショットか顔のアップで撮られている。印象的なのは、下半身附随の青年が登場するシーンだ。初め、彼が画面に現れても何の違和感もないが、次のシーンでカメラが遠ざかると、彼を囲む友人たちがバストショットで映され、彼の背が明らかに低いことがわかる。ようやく車椅子に乗った姿が見え、友人達の台詞が聞こえてくる。「彼は下半身...
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September 9, 2004
この際4-0という点差(高原と鈴木のノーマークのヘッドが決まっていれば6-0だった)も、オマーンとの対比もどうでもよい。高原の動きが悪かったのも気にかかるし、伸二の「俺が仕切るぞ」という気合いの空回りも気になるが、W杯の1次予選でもなければ、コルカタ(昔はカルカッタと言ったよね)でのフットボールのゲームなど見ないだろう。この雰囲気とこのスタジアムがとても気になった。ソルトレイク・スタジアム。昔は塩...
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