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March 16, 2005

『マリー・ボナパルト』ブノワ・ジャコ
須藤健太郎

[ cinema , cinema ]

マリー・ボナパルトは、その名から明らかなように、ボナパルト家の実子孫(かのナポレオン・ボナパルトの実弟ルシアン・ボナパルトの曾孫女)であり、また帝政ロシア最後の皇帝だったニコライ2世の従兄弟のジョージ公と結婚した公妃だった。幼少の頃より知識欲が旺盛だった彼女は、精神分析学に興味を持ち、フロイトへと接近する。マリー・ボナパルトと言えば、フロイトの仏訳者としても有名だ。映画は、彼女が性不感症の悩みをも...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:31 AM

『マリー・ボナパルト』ブノワ・ジャコ
渡辺進也

[ cinema , cinema ]

カトリーヌ・ドヌーヴは僕の母親よりも年長者なことに気付いて驚いた。日仏にて上映される作品を見てみると、40年以上に渡って主演映画を持っていることにも驚く。そうだと言われればそうだけど、やはり驚いてしまう。他にそんな俳優がいるのかどうか、すぐには思いつかない。『マリー・ボナパルト』は2004年製作のテレビ作品で、彼女が主演している作品のうちでも最新のものである。 マリー・ボナパルト(カトリーヌ・ドヌ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:29 AM

『Saraband』イングマール・ベルイマン
衣笠真二郎

[ cinema , cinema ]

教授職から引退しいまは人生の余暇を楽しんでいるひとりの老人のもとに、30年も前に別れた妻が突然姿をあらわす。ふたりは大袈裟に驚くこともなく自然に互いを受けいれあい、連絡を取ることもなかった30年間がまるで一瞬の夢であったかのように、愛にあふれる情熱的な言葉をかわしはじめる。とめどなく流れていくその対話を妨げるものは何もなく、ただ時計の針の音がゆったりと時を刻むだけである。 全部で10のパートをつく...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:27 AM