イタリア対ジャパン 36-12梅本洋一
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風光明媚なアオスタ近郊でキャンプを張るジャパンのW杯前哨戦。地元イタリアとの対戦。ジャパンは、良いところなくトリプルスコアで敗れた。
FWの強いイタリア、シックスネイションズでもまれバックスも力をつけているイタリアに真っ向勝負を挑んでは、結果はこんなものだ。トライ数で5-2であって、ディフェンスがある程度通用したと考えるのは間違いだ。トライを取る方法論は相変わらずない。この日のトライもモールから西浦、ルーク・トンプソンのインターセプトからマキリ。自らの仕掛けからとったものではない。SOに安藤を使い続ける限りPGでは勝てないし、キックミスも増えるだろう。JKは早いラックで勝負と言っているが、ラックからも速い球出しは一回もなかった。つまり真っ向勝負。そして、ひとりひとりの力の差が見えて、完敗。
確かにマイボール・ラインアウトは取れた。スクラムもマイボールはキープできた。だが、いったいどうやってボールをトライに結びつけるのか。「仕掛け」から「仕留め」に移る方法論が見えない。何よりもゲームの入り方が悪く、前半20分ですでに22点を献上しては勝負にならない。どうやってゲームをつくり、どうやって結果を出していくのか?
ディフェンスは向上している。トライはミスから生まれた。だから防げた。すべて結果論だ。どうやって勝つのか。そうやって勝負するのか。W杯まであと20日を切ってもまだ見えてこない。普通にやっているイタリアに完敗するようでは、フィジーにもカナダにも勝てない。ここから個人技を向上させる時間はない。