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February 22, 2008

07-08チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1st leg
リヴァプール対インテル 2-0
アーセナル対ミラン 0-0
梅本洋一

[ sports , sports ]

 1回戦ファーストレグから注目の2ゲーム。
 インテルはマテラッツィが退場になり、ヴィーラを投入したのが裏目。もちろんヴィーラ投入はいかにもセリエらしいドロー狙いなのだが、そのヴィーラが不調。かつてユヴェントスで活躍したフランス人デシャンとは反対に、セリエの水になじめないようだ。ヴィーラがボールを持つとミスをしたり、ボールを奪われたり、「流れ」を切る原因のすべてがここに集中しているように見えた。マンチーニとは対照的にベニテスは次々にアタッカーを投入。まずクラウチ、そしてペナント。センターをマスケラーノとジェラードにして、ほぼ4-2-4(懐かしい!)の布陣。左にカイト、右にペナント、真ん中にフェルナンド・トーレスとクラウチ。専守防衛も時間が経てば、堤防から少しずつ水が漏れる。ペナント、フィナンで右を破られ、ペナントのクロスが、左サイドのカイトへ。そしてヴォレー。85分。しかし、インテルも10人でよくここまで耐えたものだ。だが決壊すると水は一気に堤防の上から溢れ出す。90分。ここはオレでしょう! とジェラードの強烈ミドルが炸裂し、タイムアップ。それにここはアンフィールドだ。
 そしてスコアレスドローに終えたアーセナル対ミラン。
 フットボールの質では完全にアーセナル。セスク、フラミニ、エブエ、フレブが完全に中盤を制圧。ガットゥーゾが走り回り、セードルフが溜めても、ほんの一瞬だけのこと。サニャ、クリシの両サイドバックにヤンクルフスキ、オッドが振り回されている。だがラッキーだったのは、アーセナルのシュートがミランGKのカラッチの正面ばかりに飛んだことだ。評判のパトもアーセナルのディフェンスラインを破れない。ひとりじゃ無理だよね。そしてピルロも冴えない。前掛かりのアーセナルのポジショニングだとピルロも力を出せない。何と言っても「速度」が違う。終了直前にエブエに代わって右サイドに投入されたウォルコットは、あっという間に右サイドの奥深くまで突破して、クロス!アデバイヨールにドンピシャだったが、彼のヘッディングがクロスバーを叩いてタイムアップ。ドローはミランにとってラッキー以外の何ものでもない。
アーセナルも問題がないわけではない。エドアルドはミランクラスのディフェンダーには余り通用しないようだ。ファン・ペルシが復帰すればその問題も解消するだろうが。
 どちらの組合わせもセカンドレグはサンシーロで開催となる。インテルがリヴァプールから2点取れるのか? そしてミランはアーセナルに勝てるのか? 解説の原博美はサンシーロに行かなくっちゃね、と言っていた。ぼくも行きたい。