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May 1, 2009

チャンピオンズリーグ08-09準決勝
バルセロナ対チェルシー 0-0
マンチェスター・ユナイティド対アーセナル 1-0
梅本洋一

[ cinema , sports ]

 シーズンも大詰め。チャンピオンズリーグの準決勝を迎えるこの頃になると、今シーズンはいったい何ゲーム見たのだろう、と考え込んでしまう。去年の今頃は、この季節の後、ユーロが開催されたのだから、「お楽しみはこれからだ」状態だったけれど、今年は、重要なゲームも10ゲームを切った。
 まずカンプ・ナウのバルサ対チェルシー。バルサはいつもバルサだと相手によってスタイルを変えることのないバルサと、ヒディンク就任以来、カメレオンのようにスタイルを変えるチェルシー。だから、バルサはいつも通り。それに対するチェルシーは? ヒディンクはゲームを殺すことを選択した。大げさに言えば、ドログバひとりで攻めるということ。残りの9人はディフェンダーというわけだ。リオネル・メッシがドゥリブル突破を試みても、ペナの中に侵入を決して許さない。エシアンとミケル、そして4バックがすでに後方に引き、ランパード、バラックが、ほとんどボランチ。ゲームの焦点を通常よりも、ずっと後ろに移したことで、バルサの3トップの仕事を極度に難しくした。そして、期待通りのスコアレスドロー。バルサのポゼッションがいくら上がろうとも、ツェフの背後のゴールネットを揺らす気配はなかった。
 翌日、プレミア対決。スコアこそ1-0だが、内容はマンUの圧勝。ロナウド、ルーニー、テベスの3トップが次々にシュートを放ち、空いたところをオシェイの一発。アーセナルは、4-2-3-1 で2にソングとナスリ。少ないチャンスをセスクとウォルコット、アデバイヨールで作ることは作るが、迫力不足を拭えない。アーセナルの最近の好調は、アルシャヴィンの活躍によるもので、彼が出られないチャンピオンズリーグは、やはり辛い。1-0はラッキーだった。アルムニアの大当たりがなければ、3〜4点は取られていた。
 さて後半について想像してみよう。まずスタンフォード・ブリッジのチェルシー対バルサ。ヒディンクが、延長、PK戦を覚悟してまた最初からゲームを殺しにかかる予想も成り立つし、その確率が高そうな気もする。だから、そうしたヒディンクのゲームメイクを打ち砕くためには、バルサは何が何でも先制することだ。準々決勝のチェルシー対リヴァプール戦のように打ち合いに持ち込むためにバルサは先制する必要がある。マルケスの怪我とプジョルの出場停止があるのだから、もう最初から全開でアタック!それしかない。
 そしてアーセナル対マンU。アーセナル・サイトによると、来週のホームゲームにはファン・ペルシが戻れると言うが、彼がいなくても、マンUに勝つにはアルシャヴィン抜きの4-2-3-1は辛い。エドアルド、アデバイヨールの2トップ、そして右にウォルコット、左にナスリ、そしてセスクとソング、フラットに4人を並べることで、得点機会が増えるのではない。何よりも1対1に負けないメンタル面の強さが必要。