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June 27, 2009

コンフェデレーションカップ09 アメリカ対スペイン 2-0
梅本洋一

[ book , sports ]

 誰でもスペイン対ブラジルの決勝を期待したが、スペインは準決勝でアメリカにまさかの敗退。予選リーグでメンバーを試し試し使ったが、このゲームのスペインは、現時点でのベストメンバー。カシージャス、両センターにプジョルとピケのバルサコンビ、両サイドにセルヒオ・ラモスとカプデビラ、ミッドフィールドにはシャビ・アロンソをアンカーに、セスクとシャビ、左にリエラ、そしてビジャとフェルナンド・トーレス。デルボスケ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:16 PM

June 26, 2009

『ランニング・オン・エンプティ』佐向大
結城秀勇

[ DVD , cinema ]

 その構造を剥き出しにして得体の知れない煙を吐き出し続ける信じがたく巨大な建築物の群れから、小さなアパートのベッドの上で寝そべる女性のピンクの下着を履いた尻へとカットが切り替わる。前者はどことなく『Clean』の冒頭を彷彿とさせるし、後者は『ロスト・イン・トランスレーション』のスカーレット・ヨハンソンのケツに勝っている。それがなんの仲介も無しに結びつけられる、一足飛びの移動の速さの中にこそ『ランニ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:37 PM

『この世界、そして花火』ジム・トンプスン
結城秀勇

[ book , sports ]

 トンプスンの死後にまとめられた未収録作品集の邦訳が出ている。中短編集と呼ぶにはあまりに作品の年代も文体もヴォリュームも様々で、手当たり次第に年代順に書き損じの紙くずの山の中からサルベージされた言葉たち、という印象を受ける。だからだろうか、20代の頃の作品が次第に「セリ・ノワール」 1000冊目を飾る作家の作品群へと変貌を遂げていくさまが、肉体的な速度で体感できる。  1906年生まれで、年齢的に...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:19 PM

June 22, 2009

『ターミネーター4』マックG
結城秀勇

[ cinema , cinema ]

 セカンドチャンスとパロディを履き違えてはいけない。いま目の前で起こっていることを、かつて起こったことにデジャヴュのようにすり替えていかない限りなにも起こらないこの映画にはなにひとつチャンスがない。  冒頭に登場するヘレナ・ボナム=カーター、影の薄いヒロイン役ブライス・ダラス・ハワード、そして音楽のダニー・エルフマンと(もしかしたらそこにクリスチャン・ベイルを加えても良いのか)現在のアメリカ映画で...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:36 PM

June 19, 2009

『スタートレック』J.J.エイブラムス
田中竜輔

[ cinema , cinema ]

 J.J.エイブラムスが『クローバーフィールド/HAKAISHA』のプロデュースに引き続いて「スタートレック」映画化を手掛けると最初に聞いたときには、きっとこのシリーズに思い入れたっぷりなのだろうなと勝手に思い込んでいた。しかしどうやらインタヴューによると、どうも彼自身は「トレッキー」ではまったくないらしい。この作品についての絶賛の評を見ていると、いわゆる「ビギンズ」もの(元々のタイトル案は「ST...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:27 AM

June 15, 2009

『ウルトラミラクルラブストーリー』横浜聡子
梅本洋一

[ cinema , cinema ]

 彼女のフィルムを初めて見た。つまり、これが長編2作目の横浜聡子だが、ぼくは彼女の処女長編を見ていない。もし画面やそこに盛られた物語に大きな特色を感じることができるとき、その作り手を仮に「映画作家」と呼ぶなら、彼女はまちがいなく「映画作家」である。冒頭から聞こえてくるけたたましいヘリコプターの騒音、その騒音に負けないくらいに、主人公・陽人を演じる松山ケンイチが発するノイズと意味との境界線上を走る音...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:00 AM

June 13, 2009

『私は猫ストーカー』鈴木卓爾
黒岩幹子

[ cinema ]

『私は猫ストーカー』、そのタイトルに偽りなし。これは「猫好き」じゃなくて「猫ストーカー」の映画だ。「猫好き」と「猫ストーカー」の違いは、猫への愛情の大きさにあるのではなく、猫との関わり方にあるのだと思う。「猫ストーカー」を自認する主人公のハル(星野真理)は、猫を飼わず、特定の猫に愛情を注がず、猫を分け隔てず、とにかく猫を探し回り、とにかく遭遇した猫を追いかける。自分の生活のなかに猫がいるのではなく...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:02 AM

June 10, 2009

『イエローキッド』真利子哲也
高木佑介

[ cinema ]

 その男はいったい誰で、そこはいったいどこなのか。しばし自分の目を信じることができない。などと言ってみるといささか大袈裟かもしれないが、だがしかし、現についさっきまでトイレでボコボコと殴られていたはずのその男の弱気な表情はどこかへと消え失せ、横浜だと思っていた風景は、まったく見知らぬ場所であるかのようにスクリーンに広がりだす。さっきまでそこにあったものが、何かまったく違うものに見えてくる。そんな瞬...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:21 AM

June 9, 2009

『4』『マイムレッスン』『スパイの舌』三宅唱

[ cinema ]

 とりあえずは「習作」に近い3本の短編なのかもしれないが、ずいぶん前からその噂を耳にしていた三宅唱監督の作品を見て、率直にとても興奮させられた。  21歳時の作品であるという『4』の、ホテルのひと部屋に詰め込まれた4人のそれぞれの時間における持続感覚(とりわけほとんど異物である外国人女性の「空気の読めない」些細な仕草が「彼ら」の時間についての共有感覚を明瞭に分断しているようだった)にまず舌を巻いた...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:45 AM

『BUILDING K』藤村龍至
藤原徹平

[ architecture ]

 大変若い建築家(建築家は40代でも若手だから、30ちょっとの彼は大変に若い)藤村龍至氏の手がけた集合住宅『BUILDING K』を見に行った。場所は高円寺駅前の商店街沿いにある。押し出し成形セメント板のざらっとした感じと、塔状のボリュームが寄り添ったような外観形状が印象に残る建物で、何が印象的かというと、すごく凝った感じのボリューム構成とすごく適当そうに見える外壁材とのアンバランスな組み合わせが...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:51 AM

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