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November 27, 2016

2016年 ボルドー国際インディペンデント映画祭(Fifib)報告 Part2
槻舘南菜子

[ cinema ]

前回に引き続き、ボルドー国際インディペンデント映画祭プログラム・ディレクター、レオ・ソエサント(Léo Soesanto、以下LS)氏へのインタヴューを掲載する。映画批評家の仕事の延長線上に自らのプログラマーとしての仕事があると語るソエサント。注目すべき若手作家を幾人も発見した彼が、いま必要だと考えていることとはどのようなものか。 ----フランスには、中堅の国際映画祭が多く存在します。たとえば、...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:03 PM

『山〈モンテ〉』アミール・ナデリ
則定彩香

[ cinema ]

 アミール・ナデリ監督の最新作は全編イタリアで撮影された。前作『CUT』では主演の西島秀俊が物理的に殴られまくっていたが、今度の『山〈モンテ〉』ではアンドレア・サルトレッティが本作の主役である"山"を殴りまくっている。  物語は山の麓の村に住むアゴスティーノ一家がひとりの娘を亡くしたところから始まる。水は湧かず、土地はやせ、作物の育たないその山は"呪われた山"と呼ばれていた。その呪いから逃れるため...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:04 PM

November 24, 2016

2016年 ボルドー国際インディペンデント映画祭(Fifib)報告 Part 1
槻舘南菜子

[ cinema ]

フランスには数多くの中規模映画祭が存在する。とりわけ10月と11月は、リヨンのリュミエール映画祭、ラロシュヨン国際映画祭、べルフォール国際映画祭、ナント三大陸映画祭と、映画祭ラッシュの時期に当たる。映画祭激戦期間といえるこの時期を狙って、ボルドー国際インディペンデント映画祭は5年前に誕生した。長編・短編コンペティション部門とともに、先行上映プログラムや特別上映プログラムがあるほか、野外上映とコンサ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:37 AM

November 8, 2016

『ダゲレオタイプの女』黒沢清
結城秀勇

[ cinema ]

露光時間の長いダゲレオタイプという撮影技法では、映像が定着するまで被写体は長時間同じ姿勢をとり続けなければならない。そのこと自体は頭ではよく理解できるのだが、これだけ静止画だろうが動画だろうが思いつきのままインスタントに得られる時代に生きていると、ちょっとした錯覚というか思い違いに陥る。つまり、もし撮影の途中で被写体が動いてしまったとしたら、例えば暗い場所で花火やペンライトを振ったりするのを写真に...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:25 PM

November 3, 2016

『二十代の夏』高野徹

[ cinema ]

『二十代の夏』から溢れ出す、この圧倒的な若さに対して、一体どのように反応したらよいのだろう。 「青臭い」といって切り捨てることも出来れば、「青春」といって羨むこともできる。ただ取り違えてはいけないのは、この「若さ」が若手監督のたどたどしさや初々しさを指しているのではないということだ。確かに成熟したとは形容しがたい試行錯誤の跡のみえる粗削りだが、歩み始めた者の揚げ足をここで取る意味はないし、いくつか...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:11 AM