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April 3, 2019

『ジェシカ』キャロリーヌ・ポギ&ジョナタン・ヴィネル

[ cinema ]

 「オーファン」と呼ばれるはぐれ者たちは、その呼び名の通り孤児であるがゆえに自らの内にある暴力性に抗うことができずに、犯罪を繰り返すのだという。どこからともなく現れたジェシカと呼ばれる女性が彼らをまとめあげ、「オーファン」たちを処刑するためにつくられた「特殊部隊」に抵抗する組織をつくりあげたのだという。こうした設定のようなものはボイスオーバーによってさらりと語られるのだが、いったい「オーファン」た...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:09 PM

April 2, 2019

『グッドバイ』今野裕一郎

[ cinema , theater ]

 分断された川の向こう側に男がいる。その男がこちら側に戻ってきたときには記憶を失っている。あるいは電話の向こうにいる相手には見えないはずの風景を伝えようとする女たち。分断された川に限らない、「ここ」と「よそ」を思考することが『グッドバイ』のテーマではあるだろう。  それは今野裕一郎がバストリオというパフォーマンスユニットで試みてきたものでもあった。『わたしたちのことを知っているものはいない』(20...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:34 PM

April 1, 2019

『ジェシカ』キャロリーヌ・ポギ&ジョナタン・ヴィネル

[ cinema ]

 閑静な住宅街に建つ一軒の家と、血を流した青年、そして彼の救護に駆けつける戦闘服姿の一団。そんな異様な光景とともに物語は幕を開け、穏やかな女性の声によってその背景が語られていく。そこでは、親の愛情を知らずに育ち心に「怪物」を抱えた孤児たちが大人たちから命を狙われていて、彼らのなかには映画の冒頭で登場する青年のように絶望して自ら命を断とうとする者もいる。社会に対して危険分子となりかねない孤児たちの命...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:27 PM

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