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May 31, 2023

カンヌ国際映画祭報告(5)すべては「単純さ」へ

[ cinema ]

 第76回カンヌ国際映画祭が5月28日に閉幕した。審査員長を務めたのは、昨年『逆転のトライアングル』(2022)で2回目のパルムドールを受賞したスウェーデンのルーベン・オストルンドであった。ジョナサン・グレイザーはグランプリ受賞作品の『The Zone of Interest』によって、アウシュビッツをコンセプチュアルで奇怪に再解釈し、ビジュアルと音楽が与える分かりやすい衝撃を通して審査委員長の心...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:00 PM

第76回カンヌ国際映画祭報告(4)カトリーヌ・ブレイヤ『L'Été dernière』ーー欲望の純粋さ

[ cinema ]

道徳的な芸術は、人間を醜くし、萎縮させます。しかしながら、芸術が道徳的であるとすれば、人間を飾り立て、華やがせ、そして、変容させるようなやり方で見つめるからなのです。 カトリーヌ・ブレイヤ  カトリーヌ・ブレイヤ『L'Été dernière』は、長年、映画制作から離れていた彼女のカムバックとなる作品だ。イザベル・ユペールを主演に迎えた『Abus de faiblesse』(2013) では、脳出...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:52 PM