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March 30, 2005

『星屑たち──それからのアトランタ組物語』川端康生
梅本洋一

[ book ]

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今から9年前のCMなんて覚えている人はいないだろうな。それもカップラーメンのCMだ。若くて田舎っぽい男がふたり、「ゾノ」とか「ヒデ」とか呼んでいたやつを覚えているかい?ちょうどアトランタ五輪が終わって、あの世代のフットボーラーが大注目を集めた時代だ。もちろん、前園真聖と中田英寿がそのふたりだ。その後のふたりがどうなったかは、みんなも知っているとおりだ。でも白井博幸、松原良香、廣長雄志、路木龍次、...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:23 AM

March 29, 2005

『サラ、いつわりの祈り』アーシア・アルジェント
須藤健太郎

[ book , cinema ]

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本作を見て何よりも驚いたのは、エンドクレジットもひと通り流れ終えた後、「for Jean-Yves Escoffier」と出たことだった。ジャン=イヴ・エスコフィエのことは、まったく考えていなかった。驚いたのは、だからというのもあるが、実は、私がカメラマンの仕事に意識的になったのは、彼の存在が大きかった。だから彼の名前に極度に反応してしまったのだと思う。ジャン=イヴ・エスコフィエのことは、やはり...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:44 AM

March 28, 2005

『エターナル・サンシャイン』ミシェル・ゴンドリー
月永理絵

[ cinema , cinema ]

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『エターナル・サンシャイン』を見る数日前、リチャード・リンクレイターの『ビフォア・サンセット』を見たせいか、このふたつの映画をつい比べてしまう。どちらの映画もカップルが多く目についたが、監督ミシェル・ゴンドリー、脚本チャーリ−・カウフマンという名前を見ればわかるように、『エターナル・サンシャイン』は、簡単に恋人たちを盛り上げてくれるような映画ではない。限られた時間の中で、恋人との思い出を会話の中...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:39 AM

March 27, 2005

『サイドウェイ』アレクサンダー・ペイン
衣笠真二郎

[ book , cinema ]

親友同士のふたりの中年男性が1週間だけの小旅行に出発する。彼らが車で向かうのは自宅からそれほど遠くはないカルフォルニアの農園である。広大なブドウ畑の中にあるシャトーをいくつも訪れ、旨いワインを求めてテイスティングをくりかえす。その香りやら厚みやらを中年男性のひとりが言葉に翻訳してウンチクをたれる。作家志望の彼にとっては、ワインめぐりこそがこの旅行の目的なのだ。そしてもうひとりの中年男性は1週間後に...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:40 AM

『カナリア』塩田明彦
小峰健二

[ cinema ]

ナレーションに続いて耳をつんざくヘリコプターの轟音がわれわれ観客の鼓膜を刺激する。そして、草むらに身を隠すようにして上空を見上げているまだ年端もいかぬ少年が映し出されるのだが、ここで観客は奇妙なモノを目にすることになる。少年の頭に冠せられているそれは、あのオウム真理教の一連の報道で話題になった「ヘッドギア」である。しかし、観客がそのヘッドギアを目にした途端、それは少年の手によって投げ捨てられる。そ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:57 AM

サッカー:アジア地区最終予選 イラン対日本 2-1
梅本洋一

[ cinema , sports ]

結果は敗戦であり、ワールドカップでは予選が一番面白いという定理を証明した形になった。アジア・カップではこうした展開でも奇跡的に勝ちを拾った日本だが、それは単に奇跡的だったからで、何度も続くものではないだろう。だが、勝負には負けた──確かにクオリフィケーションとしては痛い敗戦だが──が、日本はとても強いという印象を受けた。審判のジャッジも完全にアウェイで、もちろん10万の観客も完全にアウェイなのだが...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:53 AM

March 26, 2005

『となり町戦争』三崎亜記
渡辺進也

[ book , cinema ]

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第17回小説すばる新人賞を受賞したこの作品の帯には、オレンジ色と黒の混じった文字で大きく次のように書かれている。「発売たちまち大反響 !!」。1月に発売されたこの小説だが、僕の持っている本ではすでに第4刷目である。このことだけでもこの本が売れていることを示していると思う。ちょっと前から知り合いからこの本の噂は聞いていたし、書店に行けば新刊コーナーで大きく扱われている。さて、なぜこの本がこれほどまでに話...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:21 AM

March 24, 2005

丹下健三の死
梅本洋一

[ architecture , cinema ]

汐留の松下電工ミュージアムで「DOCOMOMO100選」を見た。汐サイトに行ったのは初めてだったので、周囲を探索しながら会場に赴いた。新橋駅の復元は最低の出来。古めかしく装った建物の中にレストランが入っているだけ。首都高から見ると、ジャン・ヌーヴェルの電通もかなり奇麗なのだが、下から見上げると単なる高層ビルにすぎない。何よりも良くないのは、歩行者レヴェルの地上にいると風景の抜けがなく、どこにいるの...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:29 AM

『ナラタージュ』島本理生
月永理絵

[ book , cinema ]

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小説を読むときにまず気になるのは、そこに登場する音楽や映画などの固有名だ。こうした固有名には時代性が大きく関わるので、自分と同年代の作家により共感を覚えるのは当然だ。かと言って、共感できるというだけでその小説を支持できるわけではない。83年生まれの(私よりひとつ歳下である)この著者の小説には、私が共感できるはずの固有名が何度も登場する。だが、これらの固有名に対し私はなんとも言えない「恥ずかしさ」を...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:20 AM

March 23, 2005

「森山・新宿・荒木」展
鈴木淳哉

[ cinema , photo, theater, etc... ]

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約40年にわたって新宿を縄張りに写真を撮り続けているふたりの初の顔合わせだという。森山/荒木、新宿という場所、40年という時間の流れ、見る人によっては無限の物語をつむぐであろう前情報はどのように処理すべきか……などと考えていたわけではない。ただ、どうしてもキュレーションに興味がいってしまいがちなところを抑えて写真を、見に行った。今回の撮り下ろしをカラー/モノクロで分けたのは、企画側なのか撮影者本...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:39 AM

『東京散歩昭和幻想』小林信彦
衣笠真二郎

[ book , sports ]

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本書は、かなり前に出版された『日本人は笑わない』に追加・再編集をほどこしたものである。内容的にも「おなじみ」といえる代物でいつものように小林信彦の名コラムを存分に楽しめるのだけれども、改められた新しい題名そのものに少し引っかかってしまう。『東京散歩昭和幻想』とはずいぶんわかりやすいタイトルだがあまりにもストレートであるように思うからだ。著者が妄執的にこだわり続けてきた空間と時間の名称に「散歩」とと...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:27 AM

F1第2戦マレーシアGP
黒岩幹子

[ cinema , sports ]

開幕戦のフィジケラに続き、チームメイトのアロンソがポール・トゥー・ウィン、ルノーが2連勝。そして、2位には再び2番手グリッドからスタートしたトゥルーリが入り、参戦4年目のトヨタに初の表彰台をもたらした。つまり、フロント・ローからスタートしたふたりが順当に逃げ切ったことになる。 いくらレース中のタイヤ交換が禁止されたとはいえ、現在のF1においてスターティング・グリッドがレースの半分を決めてしまうこと...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:24 AM

March 22, 2005

ラグビー:6 Nations ウェールズ対アイルランド
梅本洋一

[ book , sports ]

結果から書こう。32-20でウェールズ。27年ぶりのグランドスラムだ。今から27年前とは、ウェールズがレッドドラゴンの名をほしいままにし、JJそしてJPRのふたりのウィリアムズ、そしてこの日英語放送の解説をしていたフィル・ベネットなど黄金時代の名選手の最後のキャリアになった時代だ。それからウェールズはいいところまで行ったことはあったが、5ヵ国対抗、6ヵ国対抗をグランドスラム(全勝)で飾ったことはな...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:25 AM

March 21, 2005

「森山・新宿・荒木」展
藤井陽子

[ photo, theater, etc... , sports ]

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自分を包む外界すべてをアクシデントと捉えた森山大道は「新宿」という場所と出来事を擦過しつづけ、その速度のなかで写真という句読点を打っていった。かつてあったこと、もう終わったこと、新宿という街、そこにいた人たち——彼を擦過していったもの——は、彼の写真のなかで、がちゃがちゃとした曲線や直線、街に溢れる看板や電線や文字、突如現れた底の見えぬ黒影となり、彼の打った...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:49 PM

March 18, 2005

『ハワード・ヒューズ』ジョン・キーツ
渡辺進也

[ book , sports ]

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このノンフィクションは70年代にすでに邦訳されていたが近ごろ文庫化された。今月末に公開される映画『アビエーター』に合わせての出版なのだろう。だが、たとえ映画のことがなかったとしてもハワード・ヒューズ自体がとても興味深い人物であり、その関心は人々の間で長く共有され続けるのだと思う。実際、彼についての本、彼についての映画はこれまでいくつも存在している。この本に書かれているのは、もちろんハワード・ヒュ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:50 AM

『カナリア』塩田明彦
田中竜輔

[ cinema , cinema ]

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ひとりの少年が児童相談所を脱走した。その経緯は文字と朗読によって説明される。その少年の第一の名は「光一」であり、映画のファーストショットは彼が上空を掻き乱すヘリコプターを見上げている様子に与えられる。それまでの一切の説明は彼に与えられたものであることも判明するだろう。彼はそこから当然のように出発する。その場所から程遠くない場所にある廃校に潜り込むと、そこには彼の武器となる1本のドライバーと、歩みを...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:52 AM

『アジア最終予選』大住良之
梅本洋一

[ book , music ]

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かつて「サッカーマガジン」の編集長を務めたこの著者の書物を本欄でも1冊紹介したことがある。また「日経新聞」のWeb版での大住のコラムも毎回楽しみに講読している。来週の対イラン戦を控えてタイムリーな1冊が出版された。だが、この書物は、今回のアジア予選の展望ではない。ドーハ、ジョホールバルと、アジア予選でもなければ絶対にどこにあるか分からないだろう地名をクライマックスに、93年、97年の代表を追い、そ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:44 AM

『LEFT ALONE』井土紀州
中村修吾

[ cinema , cinema ]

『LEFT ALONE』を見ながら、わたしはヴィム・ヴェンダースの『まわり道』を思い出していた。『まわり道』は前作『都会のアリス』に続いてリュディガー・フォグラーを起用して撮られた、ヴェンダースの長編第4作だ。ゲーテの教養小説『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』を翻案して脚本を書いたペーター・ハントケは次のように述べている。「主人公は、彼(ヴィルヘルム)ではなく、他の人たちです」。ハントケの発言...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:26 AM

March 16, 2005

『マリー・ボナパルト』ブノワ・ジャコ
須藤健太郎

[ cinema , cinema ]

マリー・ボナパルトは、その名から明らかなように、ボナパルト家の実子孫(かのナポレオン・ボナパルトの実弟ルシアン・ボナパルトの曾孫女)であり、また帝政ロシア最後の皇帝だったニコライ2世の従兄弟のジョージ公と結婚した公妃だった。幼少の頃より知識欲が旺盛だった彼女は、精神分析学に興味を持ち、フロイトへと接近する。マリー・ボナパルトと言えば、フロイトの仏訳者としても有名だ。映画は、彼女が性不感症の悩みをも...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:31 AM

『マリー・ボナパルト』ブノワ・ジャコ
渡辺進也

[ cinema , cinema ]

カトリーヌ・ドヌーヴは僕の母親よりも年長者なことに気付いて驚いた。日仏にて上映される作品を見てみると、40年以上に渡って主演映画を持っていることにも驚く。そうだと言われればそうだけど、やはり驚いてしまう。他にそんな俳優がいるのかどうか、すぐには思いつかない。『マリー・ボナパルト』は2004年製作のテレビ作品で、彼女が主演している作品のうちでも最新のものである。 マリー・ボナパルト(カトリーヌ・ドヌ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:29 AM

『Saraband』イングマール・ベルイマン
衣笠真二郎

[ cinema , cinema ]

教授職から引退しいまは人生の余暇を楽しんでいるひとりの老人のもとに、30年も前に別れた妻が突然姿をあらわす。ふたりは大袈裟に驚くこともなく自然に互いを受けいれあい、連絡を取ることもなかった30年間がまるで一瞬の夢であったかのように、愛にあふれる情熱的な言葉をかわしはじめる。とめどなく流れていくその対話を妨げるものは何もなく、ただ時計の針の音がゆったりと時を刻むだけである。 全部で10のパートをつく...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:27 AM

March 15, 2005

『ビヨンドtheシー〜夢見るように歌えば〜』ケヴィン・スペイシー
月永理絵

[ cinema ]

作曲家コール・ポーターの生涯を描いた『五線譜のラブレター』を見た後はコール・ポーターの歌を聞きたくなったが、同じく伝記的な映画である『ビヨンドtheシー』を見ると、ボビー・ダーリンの歌ではなく人生について知りたくなった。ではそれほどこの映画が魅力的だったかと聞かれると答えに困る。私がボビー・ダーリンの人生に興味を持ったのは、この映画が興味を惹くものを提示してくれたというよりも、ここで示されていたも...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:22 AM

ラグビー:6 Nations 2005 アイルランド対フランス 19対26
梅本洋一

[ cinema , sports ]

ランズダウンロードの雰囲気は独特だ。ダブリンには行ったことがないが、この昔ながらのラグビー・スタジアムは素敵だ。風の強い快晴の空がいっぱいに広がっている。アイルランドは、ことラグビーに関しては、北アイルランドとアイルランドの合同チームが出る。だからゲーム前の「国歌斉唱」もアイルランド国歌とアイルランド・ラグビー協会の歌の2本立て。いつもちょっと長いけれど、ここで客も選手も泣く。泣きながらゲームが始...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:21 AM

March 14, 2005

『永遠のハバナ』フェルナンド・ペレス
藤井陽子

[ cinema , cinema ]

1本のフィルムが観るものにとって特別なものになるかいなかは、そのフィルムのなかに何が見えて何が見えないのか、何が聞こえて何が聞こえないのかということによるだろう。つまりそのフィルムを成り立たせる事象を映画作家がどう取捨選択したかということだ。現在のハバナで暮らす市井の人々を『永遠のハバナ』のなかに捉えようと試みたフェルナンド・ペレスのとった取捨選択は、彼らの生活の身ぶりを見せること、だが彼らにイン...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:05 PM

『現実の向こう』大澤真幸
結城秀勇

[ book , book ]

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神田三省堂と池袋ジュンク堂で行われた講演を元に作られた本書は、話し言葉(呼びかけ)のかたちで書かれており、また内容も、10年前に書かれた『虚構の時代の果て』の直接的な続編のようであり、読み進むのにさして困難はいらない。実際かなりの短時間で読み終えたのだが、それでもなぜかその平易な文章の間にひっかかり...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:53 PM

F1開幕戦オーストラリアGP
黒岩幹子

[ cinema , sports ]

土曜日の時点でほぼ結果は見えていた。それほど土曜の予選1回目における天候の変化は決定的だった。2005年のF1開幕戦は、上位チームのなかで唯一、ほぼ路面が乾いた状態で予選1回目を走った、ルノーのフィジケラが順当にポールポジションをゲット、そのまま決勝も逃げ切った。 予選を土日の2日に分けて実施、さらには2回の予選タイムの合算によってスターティング・グリッドを決定するという新ルールが、開幕戦から大き...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:51 PM

March 12, 2005

チャンピオンズリーグBEST16 2ndLEG
梅本洋一

[ cinema , sports ]

ここまで来ると、どのチームも通常のリーグ戦とはまったく異なる表情を見せる。どの選手も大金持ちで、適当に流しても生活に何の支障もないのだろうが、どのゲームも後半に入りベスト8進出がかかった時間帯になると、目の色を変えてゲームに没頭する。だからスポーツ観戦は辞められない。 チェルシー対バルサ( 4 - 2, total 5 - 4 )。ゲーム開始後20分間のチェルシーの猛攻はすさまじいものがあった。ア...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:49 AM

追悼・シモーヌ・シモン
須藤健太郎

[ cinema , cinema ]

シモーヌ・シモンが死んで何日か経つ。彼女の主な活動期間は、30年代から50年代にかけてだった。ナチスが台頭し、第二次世界大戦が起こって混乱を極める世界とは逆に、映画は古典的な爛熟期を迎えていた。ヨーロッパの映画人たちがアメリカへ亡命し、ハリウッドを活気づかせていたその時代の流れに沿うように、シモーヌ・シモンもまたフランスからハリウッドへ、そして終戦後フランスに戻り、そのキャリアを築き上げていた。し...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:47 AM

『フランシス・ザ・ミュート』マーズ・ヴォルタ
鈴木淳哉

[ music ]

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食い詰めた悪党が一発逆転をかけた銀行強盗の後、メキシコへの脱出をはかり、まんまと成功したり仲間割れしたり、といったすべての映画の上映時間を足すと、だいたい私の生きた人生と同じ位の長さになるというほどのことはないだろうが、とにかく、使い古された擦り切れ寸前のドラマではあろう。劇的な人生の話。または…全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:45 AM

March 11, 2005

ジャン=マルク・ラランヌ講演(3/6)
須藤健太郎

[ cinema , sports ]

3月6日、東京日仏学院にて『マリー・ボナパルト』の上映後に、ジャン=マルク・ラランヌによる講演が開かれた。東京日仏学院では、今月から来月にかけて、カトリーヌ・ドヌーヴの特集が組まれており、ラランヌはそのプログラム選考を務めた。講演は、数々の映画作品の抜粋を上映しながら、彼がそこにコメントを加え、補助線を引いていくものだった。 ラランヌはまず1冊の書物を紹介する。リュック・ムレの『俳優作家主義』Po...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:54 AM

『きみに読む物語』ニック・カサヴェテス
結城秀勇

[ cinema , sports ]

この映画のストーリーにはふたつの大きな筋がある。ひとつは、愛し合ってはいるものの、身分の差や社会的状況が一緒になることを許さないふたりの若い男女の物語。そして、もうひとつが、実際に過去にあったその物語を現実の出来事として共有することが出来るか、という老いた男女の物語である。前者では身分や階級の差が男と女の間に断絶として横たわるし、後者では記憶の差が男と女の間に横たわる。しかしこの映画自体が、このふ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:37 AM

『きみに読む物語』ニック・カサヴェテス
小峰健二

[ cinema , sports ]

1989年、「親父」は死んだ。その「親父」をある人は「王の資格を持つ者」と呼んだし、実際「親父」は一時代を築いた唯一無二の存在として人々に記憶されている。「インディーズ映画の父」とも言われるこの「親父」とは、むろんのことニックにとっての実父ジョン・カサヴェテスのことだ。ニックはその偉大なる映画作家ジョンの、あるいは実母であり女優でもあるジーナ・ローランズの軌跡をなぞるように俳優の道を選択する。しか...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:30 AM

『フェスティバル・エクスプレス』ボブ・スミ−トン
藤井陽子

[ cinema , music ]

3月9日水曜日、渋谷シネセゾンのレイトショーは盛況だった。スクリーンの中でジャニス・ジョプリンが、ザ・バンドが、バディ・ガイが、グレイトフル・デッドが曲をやるたびに、映画館のあちこちから拍手がこぼれてきた。感動的な夜だった。 1970年、当時最高のロック・ミュージシャンたちを乗せた列車がカナダのトロントを出発し、西へ西へと旅をしながら各地でフェスティバルを繰りひろげた。『フェスティバル・エクスプレ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:21 AM

March 7, 2005

第77回アカデミー賞授賞式(2/27)

[ cinema , cinema ]

遅ればせながら、アカデミー賞授賞式のテレビ中継を録画したビデオで鑑賞。すでに受賞結果を知りながら、わざわざビデオを借り受けてまで見るのは、ミーハー根性ゆえだろうか。昔からアカデミー賞授賞式を見るのが好きだった。単純に受賞者が名前を呼ばれる瞬間の顔を見るのが好きだ。例えば、去年だと、ブレイク・エドワーズの登場からスピーチまでの一連のシーンを見るためだけに、数時間ブラウン管を見続けていたようなものだ。...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:20 PM

追悼・岡本喜八

[ cinema , cinema ]

岡本喜八の訃報を聞いて岡本喜八のことをしばらく考えていた。岡本喜八の代表作とは何なのだろうか。僕が一番好きな岡本喜八の映画は何なのだろうか。軍隊の落ちこぼれたちが活躍する一連の戦争映画、『独立愚連隊』(59)、『どぶ鼠作戦』(62)、若い楽器隊が前線の通信基地を守ろうとする『血と砂』(65)だろうか。それとも三船敏郎が組織を壊そうと暗躍する『暗黒街の顔役』(59)だろうか。または、『大菩薩峠』(6...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:13 PM

March 4, 2005

『Mauvais génie』(『汚れた天才』)
マリアンヌ・ドゥニクール、ジュディス・ペリニョン

[ book , sports ]

アルノー・デプレシャンの新作『Rois et reine』(『王たちと王女』)公開と同じくして、女優マリアンヌ・ドゥニクールの小説が話題を呼んでいた。かつてのデプレシャンのフィルム──『二十歳の死』『そして僕は恋をする』──に欠かせなかったこの女優。自身この書物のなかで明らかにしているが、私生活においてもドゥニクールは、かつて、デプレシャンと時間を共にした。 『汚れた天才』とはいかなる書物なのか。...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:50 AM

March 3, 2005

『LOFT』黒沢清

[ cinema , sports ]

『ドッペルゲンガー』以降、黒沢清は、彼自身のアメリカ映画のコンセプトに落とし前をつけようとしている。アメリカ映画とはなによりもジャンルである──1983年春に東京を訪れたヴィム・ヴェンダースは、すべてのフィルムはジャンル映画であると何度も繰り返していた──という深い信念。「ホラー」、「ジャパニーズ・・ホラー」──『リング』、『呪怨』などが「アメリカ映画」としてリメイクされている──の「最初」の「日...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:25 PM

『ライフ・アクアティック』ウエス・アンダーソン

[ cinema , cinema ]

ビル・マーレイ演じる海洋学者兼冒険者、そして海洋ドキュメンタリー映画の監督でもある男は、すでに中年に差し掛かり仕事の上でもスランプに陥っている。そんな彼の前に息子だと名乗る若い男があらわれる。息子をチームの新しい顔として迎えることを決意し、彼は再び冒険へと乗り出していく。若い息子と名乗る男は、ビル・マーレイが率いるチームに歪みをもたらし、映画をもかき回す。しかしもうひとり、重要な役割を果たす人物が...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:24 PM

『ビフォア・サンセット』リチャード・リンクレイター

[ architecture , cinema ]

平日の午後、ガラガラの恵比寿ガーデンシネマ。前から3列目に腰を下ろすと、ぼくの前には誰もいない。 いきなり映るシェイクスピア&カンパニー。この書店のすぐ裏にぼくは3年間住んでいた。イーサン・ホーク扮する小説家がインタヴューを受けている。彼が座っている椅子の前の棚からぼくはダシール・ハメットのポケットブックを2冊買った。そして、この書店が舞台になっている一章があるヘミングウェイの『移動祝祭日』(ペン...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:21 PM

March 1, 2005

ラグビー: 6 Nations 2005 フランス対ウェールズ

[ book , sports ]

辛勝を続けてきたフランスがとうとう敗れた。それもホームで。この敗戦をどう受け止めるべきだろう。敗戦は敗戦として次戦に繋がる反省点を挙げて、ゲームを振り返れば済むだけの話なのだが、今回はそうも行かない事情がある。 フランスのそれまでの2連勝を喜んでいた人は、おそらくベルナール・ラポルトひとりだろう。新聞にもレアリスト的な勝利と掲載され、ラグビー最高峰のスキルや戦術を見る機会を観客は奪われていたわけで...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:33 PM

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