『あゝ荒野』をやっとのことで読み終わった。新宿、森山大道というキーワードをつなげれば誰でもたどり着くところであろうが、10+1に毎号数ページ載っている森山大道の写真に添えられえていた文章に、写真を森山大道がやったということが書いてあったため読むことに決めたものだった。ただ、図書館で借りてきた手元にある『あゝ荒野』にはなぜか一枚も写真がない。
「歌謡曲の一節、スポーツ用語、方言、小説や詩の、フレーズ。そうしたものをコラージュし、きわめて日常的な出来事を積み重ねたとのデベイズマンから垣間見ることのできた「もう一つの世界」そこにこそ、同時代のコミュニケーションの手がかりになるような共通地帯への回路が隠されているように思えたからである。」とあとがきに記されているその小説は、なるほど当時の歌謡曲などがちりばめられている。ただ、読んだからといって当時の新宿の文化というものがなかなか実感できないのは、当時の歌謡曲など全然分らないため了解事項があまりにすかないためか。とりあえずどのように読むことが正しいのかよく分らない。
今日も訳もなく新宿をうろつき、何気なくCODEの入り口のエレベータをみやると、先週日記に書いたした例のDJの名前が、J-WAVEなどでもたまに出演しているようなかなり有名なDJの名前ふつうに一緒に並んでいた。
志賀正臣