02.10/17

 

 新宿紀伊国屋裏手のNEW TOPSという喫茶店にて、たむらまさきさんにインタヴュー。青山真治監督も同席して下さる。たむらさんは映画をやりたくて上京し、入った学校で授業を受けてみたらテレビの受像機をつくるというやつで、間違ったと思ったけれど仕送りがもらえなくなるから親には適当に誤魔化して、写真機やラジオなど電気や工作するのは好きだったから半分くらい勉強できることもあって、でもやっぱりつまらなくなって、やがて映画界(人形映画製作所)に入れることになった。
「好きな方へ進んだ、まぁ今はうまくいったかねぇ」。そう語ってくれたたむらさんは、インタヴューも終わりにさしかかった頃、私たちが資料として持って行ったフィルモグラフィーを覗き込むと、「これはちょっと手伝っただけだから挙げるまでもないな」「これはやらなかったことにしたいなぁ」とつぶやく。そして、ちょっと短くなったフィルモグラフィーに、青山監督との最新作『あじまぁのウタ 上原和子 天上の歌声』と、直筆で付け加えてくれた。

内山理与

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