ここ数ヶ月間、特に深いわけはないが小西のラジオ番組を聞き続けている。先週の金曜の一曲目はJackie
and RoyのEverything I've got。「残念ながらジャッキー&ロイのロイ・クラルが亡くなってしまいました」だそうである。
このJackie and Royという人、全然知らないながらもずっと気にかかって悶々としていたところ、一週間近くたち、ようやくわかった。ブルータスの七月号「何よりもまず音楽を!」の中綴じにあったクイズで「本物の夫婦はどちら」という三択で出題されていた人だった。ごく個人的な発見。ただ、このブルータスの特集しかり、過去を発見するということはもう無くなってしまったのだろうかと、きょうもマーキーの小西がレコードを紹介しているページを立ち読みしながらふと考えてしまった。かなりの珍しそうなレコードをクボタタケシというミュージシャンと二人で紹介しあっているそのページは、小西が「これ売ってないでしょ?すごいでしょ。」などと紹介しているのだが、それを読んで同じものを買える人はおそらくいない。そういうのを聞くには小西のイベントに行くか、小西監修のCDを買うかということだろう。「過去はつねに新しく…」突如そんな言葉を思いだし、古きよきものに惹かれる衝動にはどう対処したらいいものかなどと考えつつも、ブルータスで紹介されていたオースティン・パワーズが1960年代から持ち帰ったバカラックのレコードをamazonで注文した。
志賀正臣