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October 22, 2015

『マッドマックス2』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ジョージ・ミラー
結城秀勇

早稲田松竹で二本立て。やっと見た。 『マッドマックス』も『マッドマックス/サンダードーム』もテレビでは見てるはずだがまったく記憶にないので、あくまで『2』と『怒りのデス・ロード』を比較しての印象だが、メル・ギブソンとトム・ハーディのマックスの違いは、とりあえず仲間になりそうな感じの人たちへの応対の違いにあるんじゃないだろうか。ギブソンは無関心を装った苛立ちみたいに見えるのに対して、ハーディは無関心...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:37 AM

October 16, 2015

『パウリーナ』サンティアゴ・ミトレ
常川拓也

2015年カンヌ国際映画祭批評家週間でグランプリに輝いた『パウリーナ(原題:La Patota)』は、判事の父を持つ弁護士のパウリーナ(ドロレス・フォンシ)が、そのキャリアを捨て、社会奉仕を志してアルゼンチンの都会から生まれ故郷の田舎町へ帰るところからはじまる。誰かの人生のためになるべく、そこで暮らす貧しい若者たちへ現代の民主的な権利などを教える教師となった彼女だったが、しかし、同僚女性の家でワイ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:14 PM

October 9, 2015

『黒衣の刺客』ホウ・シャオシェン
結城秀勇

フィルムによる撮影・上映ではなく、デジタルによる撮影・上映でのみ可能になる映像のあり方があるんじゃないのか、と数日前に書いたばかりだが、『黒衣の刺客』がまざまざと見せるのは、とりあえずフィルムで撮っておけば、あとはデジタルのポスプロで作れない画面なんてない、という圧倒的な事実だ。フィルムで撮影しさえすれば、この世に存在するあらゆる映像はつくりだせる、そんな断言にも似た力強さーーそう呼ぶにはあまりに...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:14 PM

October 5, 2015

『アカルイミライ』黒沢清
結城秀勇

『岸辺の旅』を見ていてすごく気になったのは、浅野忠信と一緒にいないときの深津絵里の生活が、極端に彩度の低い画面で映し出されていることだった。とくに中盤の、旅を中断して東京に帰る場面。ほとんど灰色と言ってもいいような色調で、旅の間に枯れ果てた鉢植えの植物が画面に映る。そのとき、なんだかとてつもなく取り返しのつかないことが起こったような、取り返しもつかないような途方もない時間が経過したような、そんな気...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:55 PM

October 3, 2015

『ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』ロン・マン
隈元博樹

 ある事物の性質やその特徴を言い表すとき、私たちは「らしさ」という接尾語を使うことがある。ここでの「らしさ」とは、礼節を重んじた人物に対する紳士らしさであり、しとやかで品格を備えた人物に対する淑女らしさのことを指している。ただしこれらは、実体に近しいことを表現しているにすぎず、それ自体のことではない。紳士らしさとは紳士に近い存在であり、完全なる紳士ではない。また淑女らしさとは、そのすべてをもって淑...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:36 PM

September 23, 2015

『みんな蒸してやる』大河原恵
渡辺進也

いまユーロスペースで「たまふぃるむナイト」が開催されている。 「たまふぃるむ」を説明しておくと、もともとが多摩美術大学の映像演劇学科の映画制作の授業の一環からはじまったものだったが、当学科がすでに募集を止めてしまったためにそこから派生して在学生やOBを含めた組織となった。彼らは、制作だけに留まらず上映も定期的に行っている。おそらくそのメンバーは10数人ほどで構成されていると思うのだが、誰かが作品を...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:38 AM

『ひこうせんより』広田智大
渡辺進也

人里離れた廃墟のような場所で、男女7人が生活している。時代もまるで現代ではないような雰囲気で、無機質な衣装と無機質な物質の中で彼らは生活している。ある者は写真を撮り(フィルムが実際に装填されているのかわからない)、ある者は廃品だろうか機械を修理し、ある者は外部からの侵入者を警戒しているのだろうか金属バットを振り回し、ある者は紙に赤や青のペンキを塗り続け、ある者はひまわり型の風車をつくり、ある者は近...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:30 AM

July 23, 2015

特別講義「〜日仏映画作家「現代映画」を語る〜」@映画美学校(2015.6.28)
渡辺進也

今回、映画美学校で行われたマスタークラスでは、「〜日仏映画作家「現代映画」を語る〜」と題して、フランス映画祭2015に最新作『アクトレス〜彼女たちの舞台〜』と共に来日したオリヴィエ・アサイヤス監督が青山真治監督を相手に、映画制作の方法や映画への考え方、また『アクトレス』についてなど多岐に渡り話を聞く機会となった。 その講義の中でも特に印象に残ったアサイヤスの言葉は、映画制作の際に常に自分でもわから...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:52 AM

July 17, 2015

『海街diary』是枝裕和
若林良

『そして父になる』に続いてカンヌ映画祭コンペティション部門に出品された、是枝裕和監督の新作である。日本の美を色濃く残すような"古都"鎌倉で、四姉妹が織りなす一年間の日々をじっくりと描いている。鎌倉を舞台にした映画と言えば、小津安二郎の『晩春』『麦秋』など「家族の静かな別れ」を描いた作品が有名であるが、本作で描かれるのはそうした作品群とは対照的な、「家族の再生/誕生」である。それは『誰も知らない』『...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:04 AM

July 10, 2015

『サイの季節』バフマン・ゴバディ
グフロン・ヤジット

重い扉の開く音がする。不穏な影に、冷たい水。白く老いた髭。そして目に射し込むのは、暖かさを失った太陽の光――ある男の企みによって不当に逮捕されたクルド系イラン人の詩人サヘル・ファルザンが、30年間の獄中生活から釈放される場面で物語が幕を開ける。 時代はイスラム革命のさなか、サヘルは反革命的な詩を書いた罪を問われ投獄されてしまう。投獄中、政府の嘘によりサヘルは死んだことにされていた。釈放後に彼は愛す...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:55 PM

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